現場の情報を集める

スタッフの皆さんに日報を書いてもらうだけでは良い情報は集まりません。良い情報を集めるためには準備や仕掛けが必要です。良い情報とは、集客に繋がる情報、オペレーションやサービスの改善に繋がる情報のことです。例えば、現場でしかわからない顧客の好みや特性などを把握することもその一つです。「常連の佐藤様は、いつも●●のたばこを吸うのですぐにお渡しできるように準備しておくと大変喜んでいただけます」とか、「山本様は高齢で握力が弱いので、お茶を買われたときに開けてさしあげます」等の情報です。また、「新規会員の勧誘が何度もあるので落ち着いて遊技できない」「開店時はお客様が並びやすいように駐車場側から並ばせたほうが良い」などの情報は現場目線でのオペレーション改善につながる有益な情報です。

しかし、機械や営業数値に偏重し、「顧客との関わり」が軽視される組織では集声力®の取組は向上しません。「話題機を入れたらお客様は来るので、接客や顧客対応は二の次」という店舗はまだまだ少なくないのです。このことを解消するには、「顧客との関わり」が業績や集客にどのように貢献しているのかを数値と結び付けていくことが重要です。会員来店数や新規会員の獲得、景品イベントへの参加人数、特定日の集客等との関連付けは、効果の検証がしやすく、現場でも意識できる相性の良い数値ではないでしょうか。これらを目標値として掲げ、達成するためにお客様からどのような情報を集めるのか、お客様にどんな声をかけるのか、をスタッフ自身が主体的に考えて行動することが出来るようになります。言い換えれば、一人ひとりがマーケターとして増客活動に参加することになるのです。
有益な情報収集のために必要なことは2つあります。一つは「情報の共有」、もう一つは「フィードバック」です。さらに共有は、「目的(WHY)」と「顧客情報」に分けられます。

目的を共有することは、メンバーの行動を明確にします。「海物語の稼働を上げよう。そのために徹底的にお客様の声を集めて対応していこう」などの取組みです。顧客情報を共有することは、「個人に依存した接客」を「チームの接客」へと成長させます。お客様の嗜好やニーズを全員で共有することでベテランから新人まで同様もしくはそれに近い顧客対応を可能にします。試しに皆さんの店舗で、来店上位数3~5%の顧客の好みのタバコや飲み物、機種等を共有することから始めてみてください。暫くすると、スタッフの顧客に対する意識が変わってくることに気づきます。「今までお話しできなかったお客様と会話することができた」など日報の内容からも変化が明らかになるでしょう。その理由は「知る」ということが人の意識を変えるからです。人は知らないものには意識が向き難く、知っているものには興味や感情が湧く、という傾向があります。おもてなしのできるチーム作りの第一歩は、お客様の情報を共有し、できるだけ多くの顧客のことを知る環境をつくることなのです。

フィードバック(FB)には、スタッフのモチベーションを上げる効果があります。上司部下間のコミュニケーションも日報を通して毎日行われますので個人個人の課題に会った内容になります。上司のアドバイスも部下にとってはタイムリーなものとなるでしょう。「何を話せばよいかわからない」という理由によるコミュニケーション不足はなくなります。スタッフは適切に営業方針を理解して顧客対応ができているか、どんな課題を抱えているのか、以前と比べて成長しているのか等を上司やリーダーが把握することもできます。スタッフとの良好な関係性は顧客情報、現場の出来事を正確に集める為に何より重要な要素です。

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