お客様の言葉がスタッフを顧客志向に変える

店長を始めとするマネージメント層の重要な仕事の1つとしてチームメンバーのモチベーション管理があります。
しかしこのモチベーション管理はリーダーだけが責任を負わなければならない仕事ではありません。「スタッフへの激励をお客様にアウトソーシングする」という取り組みもあります。これはもっとも効果の高いモチベーション向上策であると考えることができます。
 
大学の資金(寄付金)調達担当者を対象にした一連の実験では、寄付金による奨学金で大学に通うことが出来た学生がどれだけ感謝しているかを資金調達担当者に伝えたところ、1週間当たりの獲得金額がそれまでよりも400%アップしたと言う実験結果もあります(※1)。担当者はそれまで、調達した資金(寄付金)が誰に使われ、どんな影響を与えているかを知ることはなかったのです。
 
お客様への激励をアウトソーシングすることは、激励の内容も常に現在進行形の内容であることが維持されます。「俺が現場のころには、こんなサービスをして…」みたいな昔話は若いスタッフにも煙たがられます。またスタッフとの間に充分な信頼関係が構築されていないと、リーダーがスタッフをやる気にさせようと美辞麗句をならべてもかえって「お世辞を言ってもっと働かせようとしているな」などと懐疑的にとられることもあるでしょう。スタッフにとって激励を受ける相手はリーダーよりもお客様の方が説得力が高いと言えるのです。
 
リーダーがスタッフに対して、お客様への影響や評価を正しく伝えることの重要性や責任を感じているチームではお客様との関わりがスタッフのモチベーションを向上させる可能性は高く、反対に、業績向上のためだけにユーザーとの関わりを無理やり作り出そうとしているチームはスタッフからの不信感や猜疑心を生み、せっかくの取組みがリスクを負う結果となってしまうこともあるでしょう。先ずは「何のために共有するのか」⇒「その結果、どうなるのか」の順にストーリーを描くことで効果が発揮されます。
 
リーダーは現場で行っている優れた顧客対応に気づかないことの方が多いでしょう。それを把握するためにも日々のスタッフの気づきや顧客対応の情報を収集する必要があります。「集声力メソッド」の取組みでは、スタッフ一人一人の顧客とのエピソードを日報に記入してもらいますので「激励のアウトソーシング」効果が発揮される取り組みです。
 
「激励のアウトソーシング」はスタッフのモチベーション、集客、生産性、業績において、長期にわたって好効果を及ぼします。スタッフは自分の仕事が及ぼす影響を理解しお客様からの評価を知ることでより一層、お客様への配慮を意識するようになります。スタッフとお客様とをつなぐ仕組を構築することは、マネージメント層の目指すチーム作りに欠かせない取組みではないでしょうか。
 
 
(※1)ハーバードビジネスレビュー 2011年10月号参照(ダイヤモンド社)

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