ポジティブな方法を選択してますか?

リーダーが自分のマネジメントを確認する方法として、「フィードフォワード」の取組は「フィードバック」の取組よりハードルが低くポジティブです。企業研修などでは、自己理解のために「360度フィードバック」を実施することがありますが、フィードバックの内容を客観的に理解し、自己成長につなげるところまで実践することは、人によっては心理的な負担が大きいと思います。なぜなら、成功している人ほど自分のことを否定するようなことには耳を傾けにくい傾向があり、管理職やリーダーの職位にいる人の中には、「自分はうまくいっている。これまでのことを否定的に言われたくない」と考えている人も少なからずいらっしゃるからです。反対に、アセスメントに答える人から考えても「正直に話してくれていいんだよ」といくら伝えたところでもしそれが部下だとしたら、正直な感想は出てこないでしょう。またデメリットとしてアセスメントやヒアリングを行うことで過去の苦々しい記憶やうまくいかなかったことが思い出され、「あの時のあの対応が悪かった」などの感情的な議論になってしまうこともあるかもしれません。フィードバックをすることは過去に起こったことを明確にするには役立ちますが、将来の目指す姿やアイディアを生み出してくれるとは限りません。つまり、フィードバックはあなたが過去にどうであったか、どう行動していたかを教えてくれる・気づかせてくれるものであるのに対してフィードフォワードは今日から実践できるアイディアとして取り入れることができるもので、フィードバックが過去完了形なのに対してフィードフォワードは未来進行形であると言えます。

フィードフォワードのためのワークショップとして弊社では下記の取組を行っています。
①リーダーとして成長したいと思う要素を一つ決めます。例えば、「チームメンバーの話を聞ける聞き上手になりたい」などです。
②自分の周囲にいる人(最低5人)に「私はもっと聞き上手になりたいと思っています。今よりもっと聞き上手になるためにどんなことを実行していけばいいかアイディアを2つ教えてください」と聞いて回ります。
③あなたはそのアディアを聞くときには、途中で口をはさんだり、拒否したり、「いいアイディアですね」などと判断するようなことは言わずにただ「アイディアをくれてありがとう」と感謝を伝えます
④集まったアイディアのうち自分に役立ちそうな、実践できそうなものをピックして行動に移していきます。

フィードバックでは失敗や不足していることを指摘することに意識が向きがちですが、フィードフォワードでは人の成長に対してのアイディア出しなのでポジティブな方向に意識が向きやすくなります。人は間違いを指摘することに関わるよりも、人が成長するために関わるほうがアイディアは出るし、聞く側も素直に聞きやすいですよね。何らかの関わりをもっている周囲の人々はあなたのことをもっともよく理解している人達です。その人たちのアイディアは、本に乗っているどんな言葉より、どんな優秀な講師のアドバイスより有効であり最短ルートで目標に到達できるアイディアをあなたに教えてくれます。同時に「話し上手になるアイディア」を聞いて回ることは、あなたが「変わりたい、成長したい」と思っていることを周囲の人々に知ってもらうことにもつながります。その後のあなたの成長に対しても何らかのアイディアをくれるかもしれません。新年度に新しくリーダーになった人も、リーダーシップ向上の新たな取り組みを考えている人もフィードフォワード思考でポジティブな取組を意識してみてはいかがでしょうか?
「人が正しい形になるように手助けをすることは、間違っていると証明するよりもはるかに生産的である」
『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』
(マーシャルゴールドスミス&マークライター:著/斎藤聖美:訳/日本経済新聞出版社)

Related post

  1. チームとグループ

  2. 値引き

  3. 得意な学習スタイルは?

  4. 理想のリーダー像はどんな姿ですか?

  5. 自分のストーリー

  6. ヒントを探る