不快なコミュニケーション

TA心理学の中に「心理ゲーム」という理論があります。

これは、簡単に言うと人がはまりやすい不快なコミュニケーションのパターンのことで、
話の途中で予測できる結果に向かって進行し、さらに何度も繰り返されるやりとりです。

心理ゲームの後には、後味の悪い感情しか残りません。

たとえば、

部長: うちの役職はなかなかリーダーシップを発揮できないでいるが何か良い方法はないでしょうか?

社長: 外部の研修を受けてみてはどう?

部長: はい。でも、研修やっても続かないんですよね

社長: それではコンサルタントのCさんに相談してみては?

部長: はい。でもコンサルタントも同じような気がしますが…

社長: …。それではスタッフ全員で問題点の洗い出しをするというのは?

部長: はい。しかし、全員が集まる時間もないし

社長: …。じゃあ自分で考えろ!(怒)

部長: (汗)

これは心理ゲームの中の『はい、でも』というゲームの一例です。

話の途中で社長は「…。(ああ又か)」とこの後の展開が読めているでしょう。

さらに双方にとって後味の悪い終わり方をしていることがみてとれます。

そのほかにも、代表的なものとして

●『あなたのせいでこうなった』…自分の誤りの責任を他人へ転嫁し、ミスを咎められると逆に食ってかかったりします。

●『さあとっちめてやるぞ』…潜在的に相手が失敗することを望み自分がそれを糾弾することを願っているが自分にはそれほど自覚はない

●『愚か者』…とにかく自分がダメな人間であることをアピールします。自己卑下や自己嫌悪に陥っている人に見られます。

●『なんとかしてあげたいだけなんだ』…相手がもっと何とかしなければという状況を作り出し、相手に責任をかぶせてしまいます。

などがあります。

このような状況は、適切な量の仕事が与えられていないときやマンネリ化した職場に多いと言われます。

そのため組織には常にリフレッシュするための刺激が必要であり、職務内容に変化をつけたり、配置換えをしたりするのです。

心理ゲームは職場のコミュニケーション不足が原因となって起こりますが、ある程度濃密な関係性の中で発生します。

特に部下の成長を期待している上司と部下の関係で頻繁に見られます。

上司は部下に期待しているので何度も同じ心理ゲームに付き合ってしまうのです。

簡単に「もう君のことなど知らん。勝手にしろ!」とは言い難いご時世でもあります

このような心理ゲームが起きる原因をリーダー自身が理解しているとメンバーのモチベーションの状態を理解できます。

また職場の雰囲気を快適に保つこともできます。

心理ゲームの発生を防ぐために必要なのはこまめなコミュニケーションです。

定期的にショートコーチングの実施などが効果的です。

心理ゲームは、メンバー一人一人の感情の処理ができずにストレスをため込んでいたり、

職場の風土がこれを助長したりしていることが要因となります

職場のリーダーはこのような心理ゲームが起こる要因を理解しておくと職場を嫌な感情から守ることができ、

メンバーが快適に業務を行う為の環境へ配慮することができます。

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