思考のクセを理解する

集声力とは、お客様の声を起点としてその声を経営や営業に活用する一連の取組みのことです。「会社に関わる全てのスタッフをマーケターへと育成し、経営に参加してもらう」ということを目標としています。

現場から効果的な情報が集まるようになって来れば次の取組みは、その情報をメンバーと共有し、有効活用するために一人一人の『コミュニケーション力』を高めることです。
コミュニケーション力を高めるためには、①自分の感情を理解すること、②他者を理解すること、の2つのステップが必要です。人は自分の感情が安定することで周囲と適切なコミュニケーションを形成することができます。イライラしている時や不安になっている時に奥さんや家族、同僚などとうまくいかなかった経験があるのではないでしょうか?健全なコミュニケーションを構築するためには、まずは自分が自分の感情をコントロールすることから始めます。このことを「自己理解」とか「自分を知る」と表現することもあります。そして、自分の感情が理解できるようになると、他人を受け入れる準備ができ、周囲の人と健全なコミュニケーションがとれるようになります。
感情をうまくコントロールするためには、自分のパーソナリティ(「人格」や「個性」)がどのように構成され、感情にどのような影響を与えているのか、自分を客観的に見ることが重要です。

人間のパーソナリティは、(図1)のように3層構造になっています。最もコアな部分は「気質」と呼ばれ、生まれた時から決まっており8つのタイプに分類できます(図2)。そしてこの「気質」は脳の神経細胞の構造に由来していると言われています。神経細胞間を行きかう神経伝達物質の働きが、「気質」に影響を与えます。『行動促進(新規性探求)』はドーパミン、『行動調整(協調性)』はノルアドレナリン、『行動抑制(危機回避)』はセロトニンが影響を与えています。ここで重要なのは、パーソナリティのコアとなる「気質」は神経細胞の構造で決まっているので個人の努力では変えることが困難だということです。

「気質」を取り巻くように存在しているのが「性格」で、「気質」と違って変化します。生後2か月くらいから、周囲の人や環境の影響を受けて形成されていきます。人はこの「変わらない自分=気質」、と「変われる自分=性格」でパーソナリティが構成され、これら2つの働きが相まって感情が生まれるのです。
例えば、私は「冒険家」という気質をもっているのですが、「冒険家」の特性は、行動が促進されやすいので、どんどん行動を起こしていきます。またブレーキもかかりにくいので傍から見ると積極的に行動を起こしているように見えます。反面、社会性が低いので人といるより、ひとりでいることの方を好みます。この傾向がうまく発揮されていれば、新しいプロジェクトとか難解な課題に対しても怖気づくことなくチャレンジしていきます。新しく道を切り開いたりすることがあるかもしれません。しかし、うまくかみ合わない時は、社会性が低いので、周りのことが目に入らず、自分の思うことにただひたすら邁進してしまったり、人を振り回してしまったりすることがあるかもしれません。このような自分の気質を理解して、会社の中や家庭の中で役割に応じて「気質」を出したり、引いたりしながら人と関わっていきます。
「気質」をコントロールする「性格」が成熟されていくと状況に応じて自分の気質特性をうまく発揮できるようになりますし、また未熟であれば人との衝突が絶えず、コミュニケーションが取れない…ということもあります。場合によっては犯罪に走ったり、引きこもったり、自分を傷つけたりすることがあります。

人にはそれぞれ生まれながらにもった気質特性があり、基本的に自分で変えることは出来ません。よって「人はそれぞれ持って生まれたものが違う。違って当然なんだ。」
ということを前提とすることで、相手とのコミュニケーションを取ることが楽になってきます。「あの人はどんな気質を持っているのか」「どんな性格なんだろう」などと、相手への興味を示すことが人への理解に繋がり、コミュニケーション力を高めるきっかけとなります。
図1

図2

※参考文献:
『クロニンジャーのパーソナリティ理論(2104年11月/木島伸彦/北大路書房)

関連記事

  1. 集声力とは

    集声力®とは

  2. 「テーマ」を決める

    「テーマ」を決める